炭水化物ダイエットや糖質制限ダイエットが流行る中、お米などの糖質が多い炭水化物ははあまり食べない方がいい、という風潮がありますよね。
確かに糖質の摂りすぎはダイエットの妨げになるだけでなく、糖尿病や生活習慣病などの病気を引き起こす可能性もあるため、あまりたくさん食べるのはよくありません。
しかし日本人ならある程度お米は食べたいですし、炭水化物を極端に抜くことでストレスが溜まり余、リバウンドしてしまった…という話もよく聞きます。
そんな炭水化物好きの方に朗報です。
実は炭水化物は冷やして食べることでダイエット効果があることが分かったんです。
そんなご飯を冷やして食べるダイエット、冷やご飯ダイエットについてご紹介していきたいと思います。
冷やごはんダイエットとは?
冷やご飯ダイエットとは、名前の通りご飯を冷やして食べるダイエット方法です。
温かい炊き立てのご飯は美味しいですが、多めに炊くと保存用に冷蔵したり冷凍したりしますよね。
その後食べる時にレンジでチンする方が多いと思いますが、冷やごはんダイエットでは冷たいままのご飯、もしくは常温のご飯を食べます。
お弁当を温めないで食べる、コンビニのおにぎりを温めないで食べる、というのも冷やごはんダイエットになりますね。
冷やごはんダイエットで痩せる理由
糖質が吸収されにくい
お米やパスタには糖質(でんぷん)が含まれていますが、このでんぷんは冷やすことでレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)というものに変わります。
レジスタントスターチは、消化することが難しいため、体に吸収されにくいという特徴があります。
吸収されにくいということは、血糖値を上げにくい効果が期待できます。
つまり、炭水化物を食べていながら、あまり血糖値を上げず、低炭水化物ダイエットのような効果が期待できるんです。
便秘に効く
さらに、消化できないということは、食物繊維のような効果があります。
レジスタントスターチは水溶性の食物繊維と不溶性の食物繊維の両方の効果を持つことが分かっているので、便を柔らかくしてお通じをよくしたい方にも、便のカサを増して腸を刺激して便秘を解消したい方にも効果的です。
食物繊維には、余分な脂肪や糖質を吸収して体外に排出する効果もあるので、コッテリしたおかずを食べる時にもぴったりなんです。
満腹中枢が刺激されやすい
ご飯はホカホカだと柔らかくてたくさん食べてしまいがちですが、冷やすことで少し硬くなるので、噛みごたえが増して満腹中枢が刺激されやすくなります。
よく噛んで食べることで満腹感が増し、食べ過ぎを防ぐことができます。
腹もちがいい
ご飯を冷やすことで、ご飯の糖質が食物繊維のような働きをしてくれますが、食物繊維には血糖値の上昇をゆるやかにする効果があります。
血糖値の上昇がゆるやかになると、インスリンというホルモンの分泌量を抑えることができ、今度は血糖値の下降もゆるやかになります。
血糖値は低くなった時に『お腹がすいたなぁ』と感じるようになっているので、血糖値がゆるやかに下降することで、お腹がすきにくくなり、腹もちがよくなります。
炭水化物を冷やしてみよう
炭水化物はなんでもかんでもとりあえず冷やせばいい、というわけではないようで、一度温めたものを冷蔵庫などでしっかり冷やすことでレジスタントスターチが発生しやすくなるようです。
急速冷凍などは効果があまりないとのことです。
さらに、一度冷蔵庫でしっかり冷やしてしまえば、多少常温まで戻ってしまってもレジスタントスターチの量はあまり変わらないので、冷たくなったたお米に抵抗がある方は少しテーブルなどに置いておいて、常温に戻してから食べるといいですね。
レジスタントスターチが効率的に摂れる食材
ジャガイモ
ジャガイモにはもともと、ご飯の1.5倍のレジスタントスターチが含まれています。
冷やすことによってそれが倍以上に増えるので、冷えたマッシュポテトや、ビシソワーズなどおすすめです。
あんこ
あんこなんて甘いものの、ダイエット中はご法度!という感じですが、小豆にはもともとレジスタントスターチがかなりたくさん含まれているので、どうしても甘いものが食べたくなったら、冷やした羊羹やあんこ、ぜんざいなどがおすすめなんです。
甘いのに血糖値が上がりにくく、小豆には浮腫みを解消する効果もあるので、ダイエット向きのおやつなんです。
タイ米
同じお米でも品種によってレジスタントスターチの含有量は変わってきます。
中でもタイ米はレジスタントスターチの量が多いので、食べるならタイ米がおすすめです。
いわゆる甘みがあってモッチリしたお米にはレジスタントスターチが少なく、パサパサしているお米のほうが多いです。
まとめ
今回ご紹介したのは、冷やせば炭水化物をいくらでも食べていいダイエット、というわけではありません。
レジスタントスターチの量は増えますが、カロリーや糖質は食べれば食べるほど摂りすぎてしまいます。
ただ、躍起になって糖質を排除したり、炭水化物は全部だめ!というダイエットをしなくても、上手に炭水化物と付き合うことで、ダイエット効果が得られるということですね。
お米やパスタ、うどんなど、ちょっと控えたいところだけど食べたいな、という時やお友達とご飯を食べる時には使える技なので、ぜひうまく活用してみてください。