便秘になると太りやすくなる、というのはよく言われますが、
具体的にどうして太りやすくなるのかご存じですか。
便秘は健康上も良くないですし、下半身ダイエットにもよくありません。
そこで、便秘と下半身ダイエットの仕組み、便秘の種類、便秘の解消方法などをご紹介していきたいと思います。
便秘とは
便秘とは、3日以上便が出ないこと、と思われている女性も多いですが、
実はその定義は少し間違っています。
本来食事をしてから排便までは24時間が目安です。
そのため、2日も3日も腸の中に便が溜まっていると、
約38度の腸内で食べたものがどんどん腐敗していきます。
また、便は腸の中にいることでどんどん水分が失われ、固くなってしまいます。
固くなると余計に動きにくくなり、さらに便秘を起こしやすくなる…という悪循環が生まれます。
そう考えると、毎日1回は便を出すのが健康的ですよね。
便秘になると太りやすくなる理由
便秘になると太りやすくなる理由は2つあります。
1つは、便が溜まることでお腹まわりのリンパが圧迫され、下半身が浮腫みやすくなるから。
詳しくはこちらの記事で紹介しています→便秘になると浮腫む?便秘と浮腫みの深い関係
お腹周りには下半身に続く太い血管やリンパ管が通っているので、便秘になるとそれらが圧迫され、下半身の冷えや浮腫み、代謝低下などを招いてしまうんですね。
代謝が低下すするとその分脂肪がつきやすくなってしまいますし、その脂肪と浮腫みによる老廃物がくっついてセルライトになってしまうんですね。
一度セルライトになってしまうと脂肪細胞に酸素や栄養素が届きにくくなり、脂肪が燃えにくくなるのでなかなか痩せづらくなってしまうんです。
2つ目は、便が腐敗し血液に毒素が溶け込むことで、解毒の作業でいっぱいいっぱいになり、エネルギーを代謝できす代謝が落ちるということです。
便秘になるだけで、どんなに運動しても代謝が上がらず痩せにくい、というのは残念ですよね。
しかも解毒も追いつかなくなるくらい毒素が全身に巡ると、浮腫んだ下半身と老廃物がくっつき、セルライトを作ってしまいます。
セルライトができることで下半身は冷えやすくなり、さらに代謝が落ちてしまいます。
便秘を解消する方法
ではそんな便秘を解消するにはどうしたらいいでしょうか。
解消法1.食物繊維をしっかり摂る
食物繊維の平均摂取量は、だいたい毎日6g程度不足していると言われています。
食物繊維には不溶性と水溶性の2種類ありますが、不溶性の食物繊維は腸の中で水分を吸って膨らみ、カサを増して腸を刺激することで、腸のぜん動運動を促して便秘を解消してくれます。
水溶性の食物繊維は、便の水分量を増やして柔らかくし、便をスムーズに出せるようにしたり、腸内の善玉菌のエサになって腸内環境を改善し、便秘を解消してくれます。
便秘の解消にはどちらも必要で、不溶性:水溶性=2:1くらいの割合で摂るのがいいと言われています。
不溶性の食物繊維が足りない方は玄米やこんにゃく、ごぼう、サツマイモなど、水溶性食物繊維が足りない方は海藻類やナメコ、納豆、オクラなどを積極的に食べることをおすすめします。
解消法2.水分をしっかり摂る
食物繊維をしっかり摂っていても、水分が不足すると逆にお腹を詰まらせてしまう原因になります。
特に不溶性食物繊維は水分がないと膨らめず、硬くなって便を詰まらせてしまうので、水分も合わせてしっかり摂りましょう。
だいたい1日に2ℓは水分を摂った方がいいと言われていますが、そのうち食事から摂る水分を抜くと、1.2ℓ、お水やお茶で水分を摂ったほうがいいんです。
その中でも、利尿作用があるカフェインを含む、コーヒーや紅茶、緑茶、ウーロン茶などは1日コップ1杯程度にしておいたほうがいい飲み物です。
また、アルコールも利尿作用があるので水分摂取量にはカウントせず、カフェインの入ってないお茶、もしくはお水で1.2ℓ飲むようにしましょう。
解消法3.乳酸菌とオリゴ糖を摂る
乳酸菌やオリゴ糖は腸内の善玉菌を増やします。
腸内の善玉菌は糖分をエサにして酢酸や乳酸を作り出します。
この酢酸や乳酸で腸内が酸性に保たれると、腸の動きが活発になり、便秘が解消されやすくなります。
乳酸菌というとヨーグルトというイメージが強いかもしれませんが、日本人は乳製品があまり体質に合わない方が多く、うまく消化できずかえって便秘になってしまうことがあります。
乳酸菌をしっかり摂るなら、お漬物やキムチ、甘酒、味噌、醤油などがおすすめです。
オリゴ糖はバナナやリンゴ、玉ねぎなどに多く含まれています。
どちらも野菜や果物、発酵食品などをバランスよく食べていればあまり難しく考える必要はないですが、なかなか食生活に気を遣えない方は乳酸菌サプリなどもおすすめです。
解消法4.適度な運動をする
運動不足になると、腸への刺激が減ってぜん動運動が弱まってしまうので、便秘になりやすくなります。
また、腹筋が減るとふんばる力が弱くなってしまうので、適度に運動をしてお腹を動かすことは便秘解消にとても役立ちます。
適度な運動はストレス解消にもなりますし、血行を促進して代謝アップにもなります。
とくに下半身を動かすウォーキングやヨガは血行をよくしたりリンパ管の流れをよくして浮腫みも解消してくれるのでおすすめです。
解消法5.睡眠をしっかりとる
腸がしっかり動くのは、寝ている時の、副交換神経が優位な時です。
そのため、睡眠の質が浅かったり睡眠時間が短いと、腸がしっかり動けず便秘を招いてしまいます。
睡眠をしっかりとることは、自律神経のバランスやホルモンバランスを整えて代謝をよくしてくれますし、美容や健康にも欠かせないので、できるだけ夜更かしはやめて、しっかり睡眠をとるようにしましょう。